ストレスチェック「やりっぱなし」になっていませんか?
日頃ストレスチェックに関する業務にも携わっていますが、従業員の方から「結果を見てもどうすれば良いのかよく分からない」「受検したところで、職場で何か変わったことは感じない」など意味を感じにくい旨の発言をお聞かせいただくことが少なからずあります。
また、事業主の方からは「義務なので実施しているものの、実施するだけ手一杯となり改善に向けた取り組みまで至っていない」といったご相談も数多く寄せられています。
ストレスチェック制度は、把握がしにくいメンタルヘルスの状況を可視化できるツールであり、職場環境改善へのヒントが得られます。しかし、ただ実施するだけでは何の効果も産み出すことができません。
ストレスチェックをやりっぱなしにするのではなく、集団分析結果から会社としてどのように体制を整えていくのか従業員の方に説明し、見える形で変化・アクションを起こすことが大切です。ストレスチェックに回答することで職場環境改善に活かされているといった実感が高まれば、従業員の方も意義を感じて前向きに受検することができるでしょう。
加えて、結果の見方やセルフケアのポイントを解説したり、利用できる相談窓口を周知するなど受検後に何をすべきなのか具体的なアクションを提示することが肝要です。高ストレス者の方が多いグループには専門家によるカウンセリングを実施してケアを行うことや、全体に対しては研修を通じてストレスへの対処力などの情報発信も効果的です。