「休む」って、どうすること？ ──生産性を高める“休息デザイン”のススメ

「休む」って、どうすること？ ──生産性を高める“休息デザイン”のススメ

ワークライフバランスは、休暇日数を増やすだけでは実現しません。
バーンアウトを防ぎ、持続的な生産性を維持するには、短時間でも確実に心身をリセットできる「休みの質」が鍵です。
ここでは、組織として取り入れたい3つの心理学的アプローチをご紹介します。

まず、業務と休息の境界をはっきりさせる仕組みづくりが重要です。
業務時間外のスマートフォン通知をオフにし、メール送信を一定時間制限するルールを定着させることで、従業員は物理的・心理的に完全オフの状態に移行しやすくなります。
特に管理職が率先してデジタルデトックスを実践すれば、瞬く間に社内文化として根付き、深い休息を促します。

次に、１～３分のマインドフルネス休憩を習慣化することも有用だと考えられます。深呼吸やボディスキャンなど意識をある一点に集中するだけで、注意力が飛躍的に回復し、ストレスホルモンの分泌も抑えられます。
インターネットや社内チャットで実践ガイドを配信し、会議前後など業務の切れ目に取り入れることで、高い集中状態を長時間維持できる効果が期待できます。

さらに、五感を刺激するリフレッシュ儀式を職場に設計することも一案です。
軽いストレッチエリアやラベンダー香るドリンクコーナー、照明やBGMによる演出を活用し、休憩前後に決まった行動をルーティン化すると、脳が「休息開始」のサインを学習。ダラダラした時間を排除し、オンオフを効率的に切り替えられます。

これらはいずれも単なる福利厚生ではなく、ワークライフバランス実現の大きな鍵となります。
質を求めた休息を推進することで、従業員の心身の充実が企業の持続的成長につながると考えられるため、ぜひ今日から取り入れ、貴社の文化への定着を図ってみてください。