専門業務型裁量労働制、全員適用はNG?法改正の注意点
こんにちは。
今回は 専門業務型裁量労働時間制について、近年の法改正も踏まえて整理します。
eスポーツ市場の拡大などにより、
ゲーム用ソフトウェアの創作業務を中心に、裁量労働制の活用を検討する企業も増えています。
しかし、ここで注意が必要です。
■ 専門業務型裁量労働制は「全員適用」できません
専門業務型裁量労働時間制は、20の限定された業務のみが対象です。
ゲーム用ソフトウェアの創作業務もその一つですが、
ソフトウェア会社の従業員全員が対象になるわけではありません。
指示に基づいて業務を行う者は対象外
専門的な知識・技術を要し、高い裁量が必要な業務であることが前提
対象業務と非対象業務が混在する従業員には適用不可
■ みなし労働時間の設定にも注意
みなし労働時間は、
必ずしも実労働時間と一致させる必要はありません。
ただし、
業務量を処理できない設定となっている場合は不適当と判断されるリスクがあります。
■【重要】2024年法改正:個別の「同意」が必須に
2024年の法改正により、
対象労働者一人ひとりの個別同意が必要となりました。
同意を得る際には、以下を明示して説明する必要があります。
労使協定の内容など、制度の概要
同意した場合の賃金・評価制度
同意しなかった場合の配置・処遇
同意は、労使協定の有効期間ごとに取得が必要です。
(有効期間は3年以内が望ましいとされています)
■ 同意記録の保存義務と「撤回」への対応
同意に関する記録は
労使協定の有効期間満了後3年間まで保存義務同意はいつでも撤回可能
撤回後は、引き続き裁量労働制を適用できません
撤回手続き(方法・申し出先)は労使協定に明記が必要
■ 実務上のポイント
同意・撤回の制度が設けられたことで、
「誰が対象者か」を個別に把握・管理する必要があります。
裁量労働制は、運用を誤ると大きな労務リスクにつながる制度です。
今一度、自社の運用状況を確認してみましょう。
